ギターリスト評 |
一番好きなギターリスト。この人ほどポップなギターソロはないと思う。アレンジがすごくいいので非常に聞きやすい。お茶の水で「Black & Tan Fantasy Fingerpickng Guitar Solos」というアルバムを買ったのが最初で、それからいろいろこの人のアルバムを探してるのだが、ぜんぜん見ない。このアルバムの中では、「Mustard Swing」という曲がいい。あんなに力強く、スピード感があり、カッコイイ曲はないと思う。他には、「I Got Rhythm」や「Rockng Chair」などの曲もとてもいい。僕が持ってるギターアルバムの中でも最も気に入っているアルバムの1つ。他にこの人の演奏が聞けるのは、Shanachieレーベルでいろんな人のギターソロを収録している「Fingerpickng Dlights」や「The Entartainer」などがある。それらの中でのTon Van Bergeykの演奏もいい。なんかこの人の演奏してるのだけは特に「ええなー」と思う。「R.F.A Shuffle」という曲もいい。ただ、Ton Van Bergeykについてはギターの演奏しか聞いたことが無いので、どんな人かも知らず、今何してんのやろーと思う。非常に興味がある。一度生で聞いてみたいと思う。
アコースティックギターは弾く人のタッチによって音が変わるが、この人ほど分かりやすいタッチはないだろう。右手のタッチの力強さがとても個性的で、ほんの少し聞いただけでDuck Bakerと分かるほど。特に親指でバチッ!という感じが心地よい。一度この心地よさにはまってしまうともう Duck Bakerのとりこになってしまう。ギターの音というと「透明感のあるクリアーな音」などと言われるが、Duck Bakerは全然違う。クリアーな音とは対照にある、生々しい音やと思う。さらにDack Baker特有の雰囲気を持っていて、とても日本人の感性では出来んような曲の雰囲気がする。それが良く分かるのは「Open The Eyes Of Love」というアルバムやと思う。また、このDuck Bakerは弾くジャンルもとても幅広い。ケルトやプルース、ジャズ、フォークまで弾き、どれもDack Bakerの雰囲気を出してる。このDack Bakerの雰囲気というか、曲の感じは最初はとっつきにくいものがあるかもしれないが、聞けば聞くほどどんどん好きになってくる。個人的には「The Art Of Fingerstyle Jazz Guitar」というアルバムが好き。1人でここまで出来るか!というぐらいスゴイ。特にアドリブをベース音を入れながら弾いてるのは、一体どうやったら弾けんのやろう。僕がDuck Baker の曲で好きなのは「Seven Point One」「Back Home IN Indiana」「Europe」。それにしてもDuck Baker はおやじという感じがする。(実際その年齢やけど)特に「A Thousand Words」というアルバムでジョンレンボーンと写真で映ってるのは、「こんなおっさんが弾いてんのか」と思う。ほんまにギターおやじやと思う。
顔はいかついが、弾くギターは非常に繊細。元ペンタングルというバンドでバードヤンシュと一緒に演奏してた。ルネッサンス時代の音楽から、ケルト、ジャズまで弾く。一時期「The Lady And The Unicorn」というアルバムがとても好きになって、よく聞いた。このアルバムは擬似ルネッサンス音楽でこんな音楽聞いてたら、やばいんちゃうか、という怪しいアルバム。でも全然古くなく、非常に新鮮に感じた。John Renbournのギターの音はほんまにキレイやと思う。特に「The Hermit」というアルバムでそれを感じる。個人的にはアルバム「Sir John A Lot・・」の「Transfusion」という曲がいい。ギターとパーカッションのみのブルースでめちゃくちゃかっこいい。いつ聞いても熱い演奏やと思う。ああいう熱い演奏をたくさん聞きたい。ビデオでステファングロスマンと演奏してて、歌ってるのを見たことがあるが、やばい感じ。でもギターはやぱりむちゃくちゃうまかった。
ガットギターの音で誰が一番好きか?と聞かれたら、このEarl Klugh と答えたい。音の立ち上がりの何ともいえない緊張感がたまらなくいい。とても好きな音。アルバムは「ソロギター」がいい。フォークやクラシックの人とは違う、根っからのジャズというギターソロでとてもカッコイイ。あとはアルバム「ballads」の中の「The Shadow Of Your Smile」が好き。「The Shadow Of Your Smile」という曲の中では一番好きな演奏。
ウィンダムヒルレーベルの創始者。BGMとしてのギター音楽という感じ。また1曲1曲をじっくり聴いても、非常によくつくってると思う。透明感があり、音が澄んでいてこれぞアコースティックギターという音がする。なんかギターの音が鳴ってるという感じの曲が多く、聴いていて興奮するような曲はあまり多くないと思うが、リラックスに聴くのはいい。個人的には「It Takes A Year」というアルバムの「Rain Sequence」という曲が気に入ってる。
日本のフィンガースタイルギターを引っ張ってきた人やと思う。最近はドイツのピーター・フィンガーなどとも共演したりと、とても活発に活動してる。大学1年の時に、初めて知ってそれからほとんどのアルバムを繰り返し聴いた。「Sundown」は初めて人前で演奏した曲で、とても思い出深い。あの曲の中国のような感じがすごくよかった。大学の先輩が弾いてた「Shadow Key」もめちゃくちゃ激しく、かっこよくて印象に残ってる。また、なにわレコードレーベルの最初の5枚のアルバムはどれもよく聴いた。あの「Homeapun Music」「Acoustic Serenade」「あいらんど」「After Hours」「Crescent Moon」のアルバムはどれもむちゃくちゃいいと思う。僕が最近気に入ってるのは「伽羅」「Goosefoot」という曲。気持ちのこもった演奏やといつも思う。ほんまにどの曲も中川イサトらしさが出てる。最近のアルバムでは「太陽風」「蜃気楼と王国」などでのトリッキーな演奏もなかなか面白い。中川イサトの曲はほんまによく練習したという思い出がある。特に「蘭」は僕の愛奏曲の1つ。
ギター演奏のツボを押さえてるとういか、うまいなぁと思う。ほんまにギターのことをよう知ってる感じ。一度、関西のニュース番組に出演して生で演奏してた。そのときは一言もしゃべらんかったので残念。ゆっくりした曲もいいが、激しい「聖」や「Payador」「turning point」のような曲がいい。ライブで聴くとほんまにカッコイイ。弾いてみたいなーと思う。アルバムを聴いても曲の感じもいろいろあって、かわいらしい「花水木の小径」「First Shoes」なんかもいい。「くじら」は友達が弾いてたのを思い出す。これからもどんどんいろんな曲を弾いていってほしい。
なんか一番日本のふるさとみたいなものを感じさせる。「誰想彼」はすごく好きなアルバム。郷愁という感じが出ていていい。聴いていて心が落ち着く。メロディーがとてもきれいで、どこか懐かしい感じがする。スローな曲がよく、弾いてる人の感情が伝わってくるよう。外国のギターリストには書けないようなメロディーと思う。最近なぜか無性に聴きたくなることがある。
元ジェネシスのギターリスト。エレキからアコースティックまでどれを弾いても超一流。これがロックギターリストかい、と思うぐらいきちんとしたクラシックギターも弾く。ただ、アコースティックギターでも、なんか自分が追求する美というものに向かって一直線という感じで、親近感がわきにくい。くそ真面目にギターの音楽を追求してる感じ。アルバムは「Bay Of Kings」のアルバムが結構いい。またバンドでは最近の「東京テープ」はすごい豪華メンバーで圧巻。これらを同じギターリストが弾いてんねんからすごいなぁ。
Steve Howeはほんまのギターおたくやと思う。だいたいギターリストで趣味はギターの練習とか言うてんのはSteve Howeぐらいやろう。それとやはりライブを見て欲しい。CDではわかりにくいが、いっちゃってる感じでギターを弾いてる。特にモントレージャズフェスティバルのビデオを見ればその雰囲気がよくわかると思う。目が完全にいってる。誰か止めなやばいんとちゃうか、このおっさんという感じ。あれでギターを弾いてなかったら、ただの病気やで。でも、あんなに楽しそうにギターを弾くプロも少ないんじゃなかな。2、3年前に来日した時のライブも、一人で弾いてて(しかも立って)めちゃくちゃ激しかった。ギターは変態的にうまい。個人的には「Surface Tension」「Mood For A Day」が好き。またラグタイムもすごく力強くて、スピード感があって心地いい。Steve Howeは手がでかいから、僕には届かないようなポジションでも平気で弾けてしまう。ええなあ。
日本の天才ギターリスト。ジャズからロック、プログレ、民族音楽などどんなジャンルの曲でも弾ける。関西で「夢の乱入者」という番組を持っていて、月に1回ゲストとセッションしてた。あの番組は僕が大阪に戻ってきた98年4月に終わってしまったので、何の為に関西に戻ってきたんやろうと思った。アルバムはやはりアコースティックの「おやつ」「おやつ2」「エスプリ」がいい。他には「ドガタナ」の最初の曲はいいけど、残りの曲はあんまり好きじゃない。特に好きな曲は「おやつ」の「クレオパトラの夢」がいい。山下洋輔とのデュオで、初めて聴いた時は「おおー!かっこええー!」と思った。バドパウエルのもいいがこのデュオもすごくいい。「おやつ2」「エスプリ」は民族音楽がいい。「Sahir」「Morocco」がいい。異国情緒あふれる非常に熱い演奏で、いっぺんに部屋の空気がかわる。「夢の乱入者」では毎回いろんな人とセッションしてるのを見ると、ほんまにどんな曲でも弾けてええなぁと素直に思う。アドリブとかあんなに出来たら気持ちいいやろうな。
アルバム「海猫飛翔曲」を聴いた。こういう速いリズムの曲が好き。とてもスピード感があり、走り抜けていく感じで、気持ちがいい。力強いぴっキングで弾いてて、弾いてる人のノリが伝わってくるよう。「航海者の歌」という曲がとても華やかでいい。ああいうリズムの速いギターを弾きたい。メロディーもよくてああいう曲は弾き映えもするやろうと思う。他のアルバム「Acoustic Guitar Solo」でも弾いてる。ちなみにこのアルバムは「フィンガーピッキングの無名の日本人ギターリストを集めた」というようなことが書いてあったが、すごくいい。10人ほどのギターリストが弾いてて、どの曲もその人が一番気に入ってる曲を弾いてるんやろな、という気がする。やっぱ僕が知らんだけで、まだまだうまい人はおんねんなぁーと実感した。実際に演奏してる人はぜひ「Acoustic Guitar Solo」は聴いたらええと思う。すごく刺激になると思う。
アルバム「風が聴こえる」を聴いた。「あなたの涙がかわく前に」という曲が一番良かった。「窓の外は光きらめき」という曲も面白いと思った。なによりもジャケットのギター(?)を一度弾いてみたい。また実際に弾いてるところを見てみたい。どうやって弾いてんのやろう。非常に興味がある。
中川イサトのレーベル(?)なにわレコードから出してる「TRUTH」を聴いた。最初の「Kitchen Helper Blues」がいい。なかなかっこいい。他には「Mornig Glory」もいい。ライブに行った時は、?と一緒だったので、ほとんどしゃべらなかったのが印象に残ってる。そのライブで一番良かったのは「おやすみという前に」という曲がメロディーがきれいで良かった。
湯浅隆と吉田剛士のギターデュオ。基本的にこういう音楽が好き。なんとなくもの悲しい感じがいい。特にアルバム「ぽるとがる幻想」の中の「イパルマの空」がいい。メロディーが心にしみるし、異国情緒あふれてて、演奏も熱い。この「イパルマの空」のメロディーはすごく好きなので、こういう曲を弾いてみたい。「エイジアンブルー」「ルジタニア憧憬」のアルバムももいいが、僕はファーストアルバムの「ぽるとがる幻想」が一番好き。一度ライブに行ってみたい。
いろいろギターアルバムを聴いてると、はっきりいって、「おおっー!すごい!」と驚くことが少なくなってくる。でもこのMartin Taylorには驚いた。何がすごいって、ギター独奏でのアドリブがすごい。これだけメロディアスにアドリブしていて、しかもベース音を完全に独立して弾いてるなんて人間業じゃないと思うほど。アルバム「Artistry」の「Polka Dots And Moon Beams」のアドリブのところを聴いて欲しい。かっこいいし、おしゃれで、しかも激しく熱い演奏でこれ以上何を望むねん、というぐらい完成度が高い。ほんまにどうやって弾いてんのやろう。これだけギターが自由自在に弾けると、楽しいやろうな。ビートルズの「Day Tripper」のギターソロもむちゃくちゃ激しくて、迫力ある。
自分でも不思議なんやけどなぜかゴンチチの音楽が好きになれない。ギターもうまいし、やってる音楽も個性的でオリジナリティーがあると思うのやけど、なんか身に染みて来ないというか、心からいいと思えない。あのかげりのない妙に明るいゴンチチの雰囲気に馴染めんのやと思う。「うまい!ええギター弾くわ」と思うのに。ただ、どんな曲を弾いてもゴンチチが弾く感じになるのはやはりすごい。アルバムはギターのみの「Duo」がいい。
TABギターの主催者。日本版ステファン・グロスマンというイメージがする。プロレスファンというのが面白い。ギターとプロレスはなかなか結びつかないんとちゃうかな。アルバム「Coconuts Dance」の最初のTABレーベルの序曲がいい。あれはカッコイイ。TABでは僕も何度かアルバムを買いました。ギターアルバムはあまり普通の店には置いてないから、ありがたい。
「Great Fingers」でギターを弾いてる以外詳しいことは分かりません。これもギターマガジンから楽譜集として出えへんのかな。
日本を代表するブルースバンド、憂歌団のギターリスト。スライドギターはあまりにも有名。泥臭いブルースなんか弾かすとほんまにええ味出してる。いかにも関西のおやじが弾くギターという感じ。特にライブなんかでめちゃくちゃ弾くのが好き。泥臭いの以外にもボサノヴァとかお洒落な曲も弾けるからすごい(でもなんか、ねらってるなーという感じ)。勘太郎もどんな曲弾いてもこの人らしいギターを弾いてる。
一度現代ギターのGGサロンで演奏したライブに行きました。ボサノバの生演奏を間近(一番前!)で聞けて、めちゃくちゃ良かった。この人なんて、ギター持ってなかったら単なるねずみ男に似てるおっさんやねんけどなぁ。やっぱええギター弾くわ。まあクラシックの基本があるからやけど、ギターの音もすごいきれいでミストーンとかあらへん。オリジナルのボサノバも良かったし、バーデンパウエルの曲もいいし、しゃべりも面白かった。あとはやっぱボサノバの教則本やろな。ちょうどボサノバとか弾いてみたいなぁと思ってた時に出版されたので、すぐ買って練習した。「トリステ」という曲がどうしても弾きたくて1日何時間も練習した思い出がある。最初はボサノバのリズムもよくわからんかって1小節も弾けんかった。それで何度も練習して1曲通して弾けるようになったときは、非常に達成感があった。こういう経験を何度もしてギターがうまなっていくんやろな。音とは関係ないけど、いくらクラシックギターやからいうて足台に右足乗せるスタイルはちょっと個人的には抵抗あるわ。いかにもクラシック弾いてますといあのポーズでボサノバをあんまり弾きたくないなぁ。
よくアコースティックギターの革命児的に言われてるけど、ほんまにそう思う。今でこそ、タッピングとか当たり前になってるけど、最初にやった頃は衝撃的やったんとちゃうかな。もちろん僕らみたいな素人だけやなくて、プロのギターリストにも「どうやって弾いてるんやろ?」と思われたんとちゃうやろか。マイケルヘッジスとかのギターリストは聴きに行きたい、と同時に見に行きたいギターリストやろうな。アルバム「エアーリアルバンダリーズ」なんか聴くと「ほんまにこれギター1本で弾いてるんかいな?どないして弾いてんねん!」と思うぐらいいろんな弾き方してるし、音全体の空間の広がりみたいなんを感じる。以後のギターリストへの影響を考えてもやっぱすごいギターリストやねんなぁ。それにしてもアコースティックギターソロの人のギター1本で表現するという姿勢はほんますさまじい。「なにもそこまでしてギター1本にこだわる必要ないやん、多重録音すれば簡単やん」というところまでもギター1本で弾いてるからなぁ。ものすごい職人気質を感じる。
ガットギターのメロディアスなギターソロって感じ。なんかビデオでみたら指なんかも短かくて、手もごつごつしてたようやのに、ギターは繊細できれいやなーと思った。この人は編曲がうまいんやろな。チャイコフスキーの曲とかでもポップスみたいに編曲してるし。久しぶりに弾いてみたい!と思う曲に出会った。その曲はアルバム「The Nutcracker Suite」の「Samiotisa」です。個人的にはこんな曲が好き。全然知らない人が聴いても聴きやすいやろうし、スピード感もあっていい。確かこの曲の楽譜も出てたような気がする・・。もっとディープなところではアルバム「NESHAMAH」がいいですよ。なんか中近東っぽい音でなかなかいけてる。しかも結構過激で熱い演奏をしてます。ただ、このへんの曲はマニアック過ぎて普通のギターを弾かないひとや、ギターを弾いてもポップスよりの人にはあんまり受けへんやろな。